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2007年6月 4日

「バイタリス・フォーク・ビレッジのテーマ」を聴いて

吉田拓郎「バイタリス・フォーク・ビレッジのテーマ」を最近になって久しぶりに聴いて、あらためて思ったのは、吉田拓郎の曲には、節回し、歌詞のテーマのしぼりかたに、「リズム&ブルース」の香りがただよっていて、そのことが、吉田拓郎が出てきた当時の、ほかの「ニュー・ミュージック」のアーティストたちと際立ってちがっていた点だったな、ということです。

最近は忘れていたけれど、そのことをあらためて強く思いました。

デビュー当初から一貫して「リズム&ブルース」への傾倒があったために、ボブ・ディラン的なアプローチの曲をやる場合でも、吉田拓郎のボブ・ディランは、岡林信康のボブ・ディランとも、友部正人のボブ・ディランともずいぶんかけ離れたものだったと思います。

吉田拓郎が出てきた当時に、同様に「リズム&ブルース」的な香りを発散させていた「フォーク」のアーティストということでいえば、(初期の)RCサクセションでしょうか。「ぼくの好きな先生」。あと古井戸。エンケンを忘れてはいけませんね…「待ちすぎた僕はとても疲れてしまった」。銀色のジャケットのベスト盤それから「歓喜の歌」のライブ盤、懐かしい。でも「リズム&ブルース」フレイバーへのこだわりというのとはちょっとちがいますかね。


初期・吉田拓郎の、古い「リズム&ブルース」の香り、それは初期ビートルズ、特に初期ジョン・レノンの曲が持っていた古い「リズム&ブルース」の香りに通じるものです。

本当です。うそだと思うなら、ビートルズの2枚目のアルバムに入っている「イット・ウォント・ビー・ロング」を聴いてみてください。
それからもう一度「バイタリス・フォーク・ビレッジのテーマ」を聴いてみてください。ね…。

または「元気です」に入っている「ガラスの言葉」を聴いてみてください。
そして「イット・ウォント・ビー・ロング」と同じ2枚目のアルバムに入っている、「オール・アイヴ・ガット・トゥ・ドゥ」、「ノット・ア・セカンド・タイム」を聴いてみてください…ね。
これらの曲が醸し出す昔の(その当時の)「リズム&ブルース」的なフィーリングが、70年代前半ころまでの吉田拓郎的なフィーリングでなくてなんでしょうか…。

吉田拓郎とジョン・レノンとは、(ボブ・ディランとも)、古い「リズム&ブルース」、古いアメリカ音楽で繋がっています。
吉田拓郎はもっと、世界的に知られてもいいのではないかと、ロバート・ジョンソンや、PP&Mやニール・ヤングと同じ土俵で語られてもいいのではないかと思います。


「歌詞」についていえば、たとえば「オン・ステージⅡ」に収録されている「腹へった」「来てみた」「かくれましょう」といった曲を(聴ける機会があればですが…)聴いてみてください。
「リズム&ブルース」的な香りを醸し出す歌詞とわたしがここで勝手にいっているものが、なんとなくわかってもらえるのではないかと思います。

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