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2007年6月 3日

「動物なんて」

森のクマさんが、森の愉快な動物たちとバンドを組んで「人間なんて」をカバーしたら、歌詞は「動物なんて…」と変えて歌うんだろうな、やっぱり。そんなことをふと思いました。


昔から、「会ったとたんに一目ぼれ」は、テディ・ベアーズは「To know know know him…」と歌い、ビートルズは「To know know know her…」と歌っていました。
さらに、代名詞を置き換えるばかりか、必要とあれば名詞そのものをさしかえるのです。
ナンシー・シナトラもビートルズの「浮気娘」をカバーしたとき、歌詞を、ビートルズのオリジナルで「…wicked guy」となっているところを、「wicked chic」と歌っていたものです。


話はちがいますが、ナンシー・シナトラのカバーした「浮気娘」を思い出したのでちょっと思いましたが、
ああいうキャッチーでおバカな歌をたくさん書き飛ばす、浅はかなようで同時にまたそこはかとなく深遠でもあるというジョン・レノンで、いつまでもいてほしかったです。でもそういうわけにはいかなかったのでしょうね。

思えば1965年という年は、ソングライターとしてのジョン・レノンは、「ヘルプ」「インマイライフ」「ひとりぼっちのあいつ」も書けば、「浮気娘」「恋のアドバイス」「涙の乗車券」も書いているわけです。
いってみれば、前期ジョン・レノン、後期ジョン・レノンが同時期に重なって進行しているようなかんじで、出てくる作品もその両方の要素が作品によって交互に含まれているという、過渡期・変革期に相当していましたね。
しかもどっち側の面でも、傑作が目白押しの年なのですね。上にあげたほかにも「愛の言葉」「ガール」「デイトリッパー」、ぜんぶ1965年で、「イエス・イット・イズ」にいたっては「涙の乗車券」のB面でしたし。
やはり世間でもいわれているように、かどうかは知りませんが、ソングライターとしてのジョン・レノンのピークは1965年なのでしょうか。本人も、ある達成感のもとに、それ以降、ちがう方向へ踏み出そうとしたのでしょうか。
わたしはといえば、今もむかしも、「素敵なダンス」を軽く書き飛ばしてジョージにプレゼントする(自分で歌うのは照れくさいという理由で)ジョン・レノンが、軽薄で表層的なラブソングの体裁をまといつつ、アメリカ音楽の果実を品良く咀嚼した楽曲を書き飛ばす(ようにハタからは見える勢いで書く)ジョン・レノンが好きです。

それで話は森のクマさんですが、森の愉快な動物たちを集めて、「人間なんて」の歌詞を「動物なんて…」と変えて歌うクマさんなのでした。
「動物なんてラララ…なにかが欲しいオイラ…」

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